訪米中の台湾野党,国民党の朱立倫主席は,6月6日,中国と台湾が1992年に「一つの中国」をめぐって達成したとされる「92年コンセンサス」は「共通認識がないという共通認識だ」と発言した。
米シンクタンク,ブルッキングス研究所などが開催したセミナーでの講演で発言した。
朱主席は,「国民党は親米政党であり,米国支持だと訴えるためにワシントンに来た」として,「台湾が中国の手中に落ちれば,米国にとっても脅威だ」と強調した。
また,国民党政権時代に対中貿易は台湾の貿易全体の40%を占めていたが,民進党政権になっても43%と更に拡大していると指摘した。
「国民党にとっても民進党にとっても市場をどのように多角化するかが大きな問題だ」として,台湾にとって,米国主導で始まった「インド太平洋経済枠組(IPEF)への招待を獲得する方が重要だ」と訴えた。