今回のインタビューは、2025年に福岡で会社「NOMADSS」を立ち上げた台湾人の林庭旭社長にお話をお伺いしました。林社長がなぜ日本で起業することになったのか、そして九州の旅行情報を発信して大人気となっているメディア「福寶(FUKUGEM)」の取り組みや、仕事への思いについてたっぷり語っていただきました!
本日は、よろしくお願いします。はじめに、ご出身やこれまでのご経歴について教えてください。
台湾の桃園(とうえん)出身です。中学の時に家族で台北に引っ越したので、人生のほとんどを都市部で過ごしてきました。以前はソフトウェアエンジニアとして、金融系のシステム開発やブロックチェーンの技術応用に携わっていました。
エンジニアとしてご活躍されていたのですね!日本に来られた時期や、きっかけについて教えてください。
2025年の初めに、経営管理ビザを取得して福岡に来ました。それまでは旅行者としてしか日本に来たことがありませんでしたが、日本の文化や風土が好きになり、台湾人に日本(福岡)の色々な場所を知ってほしいという思いで、今の仕事を始めるべく日本に来ました。
実際に住んでみて、日本に対するイメージの変化はありましたか。
実は、あまり変わっていません(笑)。というのも、ほぼ毎年旅行で日本を訪れていたのと、日本で暮らす台湾人の友人も多くいたので、日本の話をよく聞いていました。
なるほど、元々日本に馴染みがあったのですね。現在経営されている会社「NOMADSS」の由来や、企業理念について教えてください。
NOMADは英語で「遊牧民」という意味で、複数形の「S」をつけてその集団を表しています。今は世界中で情報が流通していて、昔に比べればどんな情報も地球の反対側まで届きやすくなりました。その一方で、日本の観光は急速に伸びているものの、観光客が一部の地域に集中してしまい、文化の継承に課題を抱えている地域も多いです。だからこそ私たちも遊牧民のように、テクノロジーを使って情報を遠くまで運び、「日本にはこんな宝物もあるんだ」と知ってもらいたい。そういう思いを込めて名付けました。
素敵な思いですね!様々な事業を展開されていますが、特に力を入れている事業は何でしょうか。
幅広く見えるかもしれませんが、根っこは全部同じで、海外に向けたオンラインマーケティングです。今いちばん力を入れているのは「観光」ですね。まず自分たち自身が最良の事例になろうと考えていて、自社のメディアで結果を出せれば、地域の方々にも信頼していただきやすくなりますし、一緒に組んだらどんな価値が生まれるのかも想像していただきやすくなると思っています。
自社メディアについて、具体的にどのような取り組みをされているか教えていただけますか。
2025年の初めに「福寶(FUKUGEM)」というメディアブランドを立ち上げて、まずはThreadsから始めました。その後、Instagram、Facebook、旅行情報サイトを順に開設し、現在は繁体字中国語圏で九州旅行に関する最大のThreadsアカウントになっています。ブログサイトも月間10万回以上の自然検索表示があって、AIに引用される回数も月1万回を超えています。おかげさまで「福寶」ブランドを軸にした取り組みも増えてきていて、家電量販店やドラッグストアのクーポンを扱うアフィリエイトや、貸切ツアーとの連携、地域の神社の統合的なマーケティングなどを手がけています。
素晴らしい実績ですね!現在の組織構成や会社の雰囲気はいかがですか。
現在メンバーは4人です。日本で長く働いていて、日本の企業や団体との進め方に詳しいメンバーもいます。会社として大切にしているのは「スケジュール管理を重視すること」「会議では私の意見に正面から反対してもらって構わないこと」「在宅勤務も問題ないこと」の3つですね。わりとアメリカ的で柔軟な企業文化を取り入れています。
風通しの良い職場環境ですね。今後の目標や挑戦したいことはありますか。
まずは今ある取り組みをしっかり形にすることです。そこで結果を出せたら、レストランやホテル、お土産、地域の観光団体など、他の方々との連携にも挑戦していきたいと思っています。
#17ー②に続く