火. 11月 26th, 2024

ドイツメディア「ドイチェ・ベレ」は,10月19日,中国共産党の第20回大会で習近平が提起した「中国式現代化」は少しも新味はなく「新しい瓶に古い酒」を入れたようなものであるとする評論家の論評を掲載した。

習近平の報告によると,「中国式現代化」とは,巨大な人口の現代化,人民共同富裕の現代化,物質文明と精神文明が協調する現代化,人と自然の調和する現代化,平和発展の現代化である。これら「中国式現代化」の本質は,①中国共産党の指導による現代化,②社会主義的性質の現代化,という点にある。

人類文明の多様性を認めるのであれば,現代化にも多様な道があることを認めなければならない。習は,この点をとらえて中国式現代化建設を唱え,人類が別の現代化の道を歩み,西側式の現代化に挑戦しようとしている。

もし,中国が習の指導下で,真に中国式現代化の道を歩み,西側が独占していた現代化基準を打破し,西側の普遍的価値とは別のものを探し出したならば,習は中国での統治を継続する資格を持つだけでなく,国際社会への発言権を持つだろう。

しかし,西側の現代化が普遍性を持つのは,必ずしも西側文明が強権で人類に押し付けたものではない。一部の国は,西側文明の影響を拒否しようとしたが,これまでのところ,現代化に成功した国は,現代化建設に向けて努力途中の中国を除き,一つとしてにない。

このことは,西側現代化の価値要因の普遍性を物語っている。それはすでに西側特有の価値要因ではなく,人類の共同価値になっているのである。

民主を例に挙げるのであれば,西側の選挙民主も中国の全過程民主も,表現は異なるがいずれも人民の真実の願望に基づき,人民自身が主人公となるもので,それができていないものは偽の民主なのである。

現代化の在り方は,それぞれの国情や文化によって異なるだろうが,異なる現代化が包含する価値は共通であり,共同であるべきだ。