中国の李克強総理は,5月25日,中国全土の政府職員10万人を集めたオンライン会議で中国経済が直面するマクロ面の三つの課題を指摘し,新たな経済成長のエンジンが見つからずに国際環境も改善できなければ,中国経済は衰退に向かうと警告した。
李克強が第1に協調したのは,企業の4分の1が破綻し,残りも経営困難に直面している問題である。政府の税収も枯渇し,財政に影響が出始めている。5月17日に財政部が発表した1-4月の全国一般公共予算の歳入は4.8%減少したのに対し,歳出は5.9%増だった。李克強はこうした状況下では国防予算や義務教育費が確保できなくなりかねないとの問題も提起した。
第2の問題は雇用である。4月の都市部失業率は0.3%上昇して6.1%となった。特に16-24歳の失業率は18.2%に達しており,今年は更に1,000万人と過去最多の大学卒業者が世に出る。
第3の問題は食料,エネルギー及びサプライチェーンである。