日. 9月 14th, 2025

#12―①から続く

続いて、家族についてお話を伺いたいと思います。

はい、私は現在、母と弟と一緒に住んでいます。同じマンションには、母の妹である叔母と、いとこ2人が住んでいます。父は台湾で俳優業をしているため、来日することは難しく台湾で暮らしています。

お父様が俳優というのは珍しいことだと思いますが、特別な思い出とかはありますか。

小さい頃、よく父の撮影に同行させてもらっていて、テレビ局にも何回か入ったことがあります。外で撮影があるときは、家族で父について行き、旅行がてら撮影を見学していました。今思うと、特別な経験をさせてもらっていました。あと覚えていることは、私の落書き帳が父の台本だったことですね(笑)これも他の家庭では経験できない特別な思い出です。

お父様の影響を受けて、テレビ業界には興味は持たなかったのですか。

父がよく「テレビ業界には絶対入るな」と言っていたため、選択肢にはなかったです。父曰く、テレビ業界の人間関係は色々と大変らしく、同じ思いをしてほしくないのだとか、、(笑)ですが、日本に来てからはご縁もあって台湾の旅番組「食尚玩家」に通訳として3回出ました。同番組は台湾でも有名で、これまでに佐賀編、愛媛編、北九州市編に同行しました。その番組には台湾の有名タレントやアーティストも出ます。同番組に出演した際、日本でいう嵐的存在の台湾の国民アイドルグループ「LOLLIPOP@F」と共演した時は嬉しかったです。

なかなかできない経験ですね!続いて、游さんのお母様は、九州在住台湾人コミュニティの名誉会長を務めているようですが、游さんも何か台湾人コミュニティに所属していますか。

いいえ、今は所属していないのですが、母が会長を務めていた頃はコミュニティの会員として、日台の交流事業の手伝いを行っていました。先日は、グランドハイアット福岡で台湾政府主催の台日企業同士の交流イベントがありました。そのイベントには、母をはじめ私や弟、叔母、いとこも通訳として参加しました。私たち家族は、こうした台日イベントがあれば、できる限り参加し、手伝っています。

素敵な家族ですね。游さんはこれまで台日交流イベントに色々参加してきたと思うのですが、今の台湾と日本の関係について伝えたいことはありますか。

最近は、徐々に福岡でも台湾祭や、台湾やアジアをメインにしたイベントが増えてきた印象です。ただ、福岡の若い世代の方は台湾についてまだ知らないことが多いと思います。例えば、韓国の映画やアイドルは日本の若者にも人気ですが、台湾の映画やアイドルについては知らない人が多いじゃないですか。台湾の力不足のところもありますが、福岡と台湾は近いところに位置するため、若い世代の交流が増えると良いなとは思っています。

游さんが“福岡の若い世代の方は台湾についてまだ知らない”と思われたきっかけはありますか。

航空会社で働いていて、台湾に旅行する日本人の客層は若い方も一定数いるのですが、圧倒的に50代以上の方が多いです。一方、韓国に旅行する日本人の客層は10代、20代ばかりなんです。もちろん、韓国行の航空券が安いということもあるのですが、若い方にもぜひ台湾に来てもらいたいです。福岡では、小規模な日韓交流が盛んに行われています。こうした小さな交流が台日にも必要だと思っていて、職場の同僚とは「私たちで小規模な台日交流会を開催したいね」と話しています!

いつか開催できると良いですね!游さん、本日はお忙しい中、ありがとうございました。