火. 11月 26th, 2024

日月潭の水力発電所が1934年に完成した後、日潭と月潭の二つの湖は水面が高くなって周囲24kmの大きな一つの湖となりました。それが現在の日月潭です。

日月潭の中にあるラルー島

日月潭の中にラルー島という小さな島があります。ここには以前サオ族が住んでいました。

しかし、水力発電所が完成して水面が高くなり住めなくなったので、湖の南側にあるイーターサオという場所に移住しました。

日本統治時代、ラルー島は玉島と呼ばれダムの工事の安全を祈るために玉島神社が建てられました。

この神社には日本の広島県にある厳島神社と同じように、水の神様の市杵島姫命(いちきしまひめのみこ)が祭られていました。

日月潭の遊覧船

日月潭は、清朝時代にも風景が美しい場所だと紹介されていましたが、本格的に観光地として整備されたのは日本統治時代になってからです。

水力発電所を造るために周辺の道路が整備され交通の便がよくなったことが、観光地として人気が出るきっかけになりました。

当時の定番の観光コースは、アジアで最も大きな水力発電所を見学して、サオ族の杵つきの歌を鑑賞してから遊覧船に乗り、そのあと現在ラルーホテルが建っている場所の近くで休憩するというものでした。

サオ族の杵つきの歌

日月潭では、サオ族の伝統的舞踊などの独自の文化を感じられるのが特徴で、日本ではなかなかお目にかかれない食材が豊富に獲れるので、ここでしか食べられないグルメを堪能できます。

台湾特有の文化について深く知りたい方は、是非、日月潭を訪れてみてください。

執筆:徐啓祥(台湾人ガイド)