火. 11月 26th, 2024

今回は、台湾人留学生の翁婉容さんに学業や日本での生活について、お話を伺いました。

- 翁さんは2023年度台湾在日福岡留学生会の役員をしていると聞きましたが、どのようなことを担当されているのでしょうか?

台湾在日福岡留学生会では、1年を通して、新入生歓迎会に始まり、博多どんたく、博多祇園山笠、年末の忘年会など、各種イベントを企画・実施しています。私は、その中で、デザイン関係を担当していて、イベント開催をお知らせする印刷物のグラフィックなどを作成しています。私たち2023年度台湾在日福岡留学生会は、林以芯会長の下、役員が役割分担を行い、みんなで協力しながら台湾人留学生の支援や日台の友好関係を深めるための活動を行っています!

- 留学先の大学では何を専攻されていますか?

私は現在、九州大学大学院修士課程の2年生で、東洋史学を専攻しています。私が研究テーマにしているのは、17世紀における陶磁器貿易です。17世紀は、明から清への王朝交代に伴う中国国内の混乱と、海禁令によって、中国磁器の海外輸出が大幅に制限されていた時期でした。その時代、景徳鎮に代表される中国磁器に代わって、海外への輸出を増やしていったのが、伊万里焼をはじめとする肥前磁器でした。

私は、江戸時代に長崎に置かれたオランダ商館の歴代館長が記した公務日記である「オランダ商館日記」などの一次資料などを使って、当時の状況や肥前磁器の果たした役割などの研究を行っています。

- 難しいテーマですが、関心を持たれたきっかけは何ですか?

私は台湾師範大学で歴史を学びました。大学卒業後は国立故宮博物院で2年間、研究アシスタントとして陶磁器などを扱っていました。その後、契約が切れたタイミングで、より深い研究をしたいと考えて、京都大学に研究生として留学しました。しかし、自分の取り組みたい研究とは少し違ったため、九州大学に転籍して、現在は東アジア海域史を研究する中島先生の下で研究に取り組んでいます。

私は現在、修士課程の2年生であるため、来年1月の提出期限に向けて、修士論文を作成しているところです。

- そのような忙しい中、本日はありがとうございます。修士号取得後の進路はどのようなご予定ですか?

博士課程には進まずに就職する予定です。当初は台湾に戻って働くことを考えていましたが、将来に向けて台湾人の先輩方と話し合う中で、現在では日本で就職することも選択肢の一つとして考えています。職種としては出版業や海外営業を希望しています。

日本の就職活動を見て、カルチャーショックを受けたのは、卒業の2年前から活動が始まっていることでした。日本と台湾の就職の大きな違いは、日本は会社側が新卒者を採用して研修などによって、一から育てていくスタイルが一般的ですが、台湾は経験重視であり、会社側は即戦力を求めています。

- 希望どおりの会社に就職できるといいですね。休日の過ごし方やリフレッシュはどうされていますか?

私はカフェやお寺が好きで、時間があればカフェ巡りなどをしています。また、家でのんびりすることも好きで、家で映画やYouTubeを見たり、料理を作ったりして過ごしているとリフレッシュできます。