今回は、中国語(台湾華語)コーチングをしている在日台湾人の陳虹樺さんに仕事や家族についてお話を伺いました。
- お仕事について教えてください。
「現在、IT関係の会社で働きながら個人で中国語のレッスンやコーチングをやっています。私が教える中国語は台湾で話されている中国語がメインです。最近では、台湾で話される中国語を大陸の言葉と区別して“台湾華語”と呼ぶ人が増えてきています。大陸の言葉と“台湾華語”の違いは、単語、イントネーションや語尾などで、台湾華語には北京語のような巻き舌の発音があまりありません。」
― 二つの仕事をするのは大変ではありませんか?
「IT関係の仕事は、リモートワークが中心となっています。一方、中国語コーチングは、平日夜や休日に行っており、こちらもオンラインが中心です。私にとって中国語のレッスンやコーチングは、使命感を持ってやっているものであり、同時に生活にメリハリを与えてくれる大事なものです。大変だとは思ったことはありません。生徒たちが中国語を話すことができるようになる姿を見るのは、とても楽しい時間です。」
- 中国語コーチングとはどのようなことをするのですか?
「中国語コーチングとは、その人個人の目標に合った、カスタマイズした中国語の学習計画を一緒に立てて、伴走するイメージをもっていただければよいと思います。私はレッスンとコーチングの両方をやっていますが、中国語を勉強するための目標が明確な人に対しては、コーチングをオススメしています。中国語コーチング終了後は、学習習慣ができている方が多いので、レッスンに移行することもあります。」
- 生徒さんはどのようにして集まるのですか?
「ブログやSNSです。ほとんどの人は私のブログを見て、連絡をいただいています。現在は7人の方が私と一緒に中国語の勉強をしています。」
- 陳さんは、日本で生まれ育ったと聞いています。どのような環境だったのでしょうか?
「私は台北市と新竹市出身の両親の下、父の仕事の関係で、北九州市で生まれ育ちました。日本の学校に通いましたので、授業はもちろん日本語で受けていましたが、家庭内では母の方針で会話は全て中国語でした。母が日本に来た際、日本語が全く話せず苦労したため、子供には母国語を話せるようになってほしいとの想いから、家では中国語での会話にする方針にしたと聞いています。私が現在、日本語と中国語のダブルネイティブであるのは、母の方針のおかげだと感謝しています。」
- 日本語と中国語の切り替えはどのように行っていますか?
「よく聞かれる質問です(笑)。特に切り替えはしていません。私にとっては日本語も中国語も同じように聞こえます。たとえ日本人と台湾人に同時に話しかけられたとしても、同じように理解できますし、それぞれ同じように応答することができます。」
- 台湾にはどのようなときに行かれていますか?
「今も台湾にはよく帰省しますが、子どもの頃は夏休みの1か月間、台湾の祖父母の家に帰省し、台湾現地の学校に通うのが毎年恒例でした。高校生になると、さすがに1か月も滞在することが難しくなりましたが、それでも夏休みには必ず台湾に帰っていました。私は、台湾と日本、どちらも「帰る」と表現していました。台湾に帰る際には日本の友人らに「台湾に帰る」と言い、日本に戻る際には台湾の親族らに「日本に帰る」と言っていました。自然とそうした表現になっていたのは、子どもの頃から日本も台湾も「自分の帰る場所」という意識があったからだと思います。」
後半に続く
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