中国政府は2月22、23日の二日間、2024年対台湾工作会議を開催した。
王滬寧全国政協会議主席は、「この一年で対台湾工作は大きく進展し、国際社会にも「一つの中国」の堅持が拡大した」とした上で、「祖国の完全統一に向けた戦略を更に進めよう」と会議で強調した。
王は昨年の講和では「台湾独立勢力と外部の干渉には断固として反対し、国家主権と領土を守る」と述べていたが、今回は「台湾独立や分裂には断固として打撃を加え、外部勢力の干渉を押さえ込む」と一段と強い表現を使った。
淡江大学の趙春山名誉教授は、米メディアの取材に対して、「王の講和から柔らかい部分が消え、かつてよく使った「両岸は一つの家族」といった表現も消えた。5月に頼清徳の総統就任を控え、今の中国政府は台湾に前向きな期待を持てないでいる。中国側から見れば頼が継承する蔡英文路線は対抗と独立路線であり、中国の台湾政策が変わるかは米国にかかっている」との懸念を示した。