火. 11月 26th, 2024

2月14日、中国大陸に隣接する金門島海域で台湾海巡署(海上保安庁)の船に追われた中国漁船が転覆して2人が死亡した事故が発生した。

この事故を受けて、中国側が強く反発して台湾観光船への臨検を実施するなど、同海域の「禁止水域」や「制限水域」をめぐる主権管理問題にまで発展している。

23日付けの米国メディア「ラジオフリーアジア」は「現在の両岸のポピュリズム的雰囲気を考えると、ちょっとした油断が危険な事態を招く可能性がある」と指摘する在米専門家の意見を紹介した。

また、別の専門家は「近年、中国の外交部門は台湾の国際空間を圧迫し、経済部門は台湾経済に打撃を加え、航空部門は民間航空路を一方的に台湾寄りに変更し、人民解放軍機は海峡中間線を勝手に越えている。こうした挑発的行為は常態化しており、中国当局が決定して実施している」と指摘した。

在米専門家は「中国大陸は既に最初の一歩を踏み出した。これが単なる巡視なのか、台湾が管理する海域で法執行権を行使しようとする動きなのかは、頼清徳の出方を見てからということになるだろう。頼にとってはすぐに対処しなければならない試練である」と指摘した。

※画像は金門島から中国大陸(アモイ)を撮影したもの。